午前3時の泥棒猫

静かな絵

ベテランの話を聞いて
なんだかつまんない気分になっちゃいました。

今、絵描きを目指す人たちの立場に立てば
その世代は、既存のマンガやアニメの影響を受けています。

それを創作に活かすことは悪い事ではないと思うのだけど
その先生は全否定。
つまりは、

創作のバリエーションの無さ。

オリジナリティの欠如。

…これらを憂いていると見受けました。

いわんとすることは解りました。


招いた先生の講義が終わり、
質問の時間になって、生徒さんたちは口ごもりました。
痛いところを突かれてショックだったのか?とも思ったので、
あえて聞きました。

「マンガ、アニメからの影響を受けた現在から
どうやって次のステップに移ったら良いか?」

おおむね、
「先人の作り上げたイラストレーション、絵画、彫刻、芸術に触れろ」
といった内容のお答えを頂きました。

うん。
まさにそうでしょうね。
勉強が足りない、と言われれば否定はできません。

…けれど、何かが腑に落ちません。

時代は変わり、創作の方法も変わっていきます。
人が求めるものが変わっていきます。

はたして、じゃあ、今。
なにが欲されているのか?

ビジネスで考えたら、使いやすさ、見た目の心地よさなど
条件に当てはまるものは思い当たります。
それは必要以上に熱の籠っていない作品かも?と
思っています。

アートではない。
ましてや、落書きでもない。
クライアントが求めて、受け手が求めるもの。
それは、饒舌なものより、寡黙で余地のあるもの?
なのでしょうか。

その先生の作品は、研ぎすまされてシンプルであり
しずかな表情をした人物や、物音の聞こえない風景を
描かれています。

今、観たい絵。使いたい絵。そばにあって欲しい絵。
それはなんなのでしょう?

大きな課題を提供して頂けたようです。


これは自分の思った事。

絵描きにどんなに技術や情熱があったとしても、
機会や時期が合っていなければ、活躍はできません。
なにより
せっかくの機会に応えるだけの力が備わっていないのは
致命的で、可能性が霧散していきます。
ビジネスで絵を描くなら、何かの法則に則らねばなりません。

それを実践してきた人なのだな、先生は。



才能のある人が、
一度、良いタイミングに出くわせば
その後は、順風満帆?かもしれません。
いえいえ、
計り知れない苦労をされたのかもしれません。
ただ、理解が難しい、だけだったりして。

人を導く姿勢は、その教師の質によって
全く違うと思います。

かのベテランである先生は、自分のやり方に自信を持ち
その方法を信じていらっしゃる。
とても素晴しい境地に立てたんだ、と思います。

やっぱりそれは、羨ましいなあ!!(笑)
[PR]
# by boomee | 2009-01-25 01:35 | やかんこうし日記

男の子が女の子に惚れる時 WALL・E

b0158550_1173867.jpg

「ウォーリー」観た。

イーブァを抱きしめてみたいね。丸いね。つるつるだね。
ipodをデザインした人が、イブのキャラクターデザインをしたんだって。
自分、iPod、いまだ持ってないけどさ。やっぱ買うべきか。
ソニーのウォークマンが気になって仕方ないけど。
Appleからイブ型がでたら買う、かも。
ああ、これソニーのローリーぽいな。やっぱいらない。


イブが地球に捜索にやってきて早速、任務にとりかかる。
カッチョよく、岩や地べたをスキャン、サーチ。
見切りをつけて、ふんわりと飛び上がり、やがて
どーん!と音速を超えて飛んでいく姿。

生真面目で、どんくせえモテない野郎君のウォーリーは
一発でその姿に惚れる。

わかるなあ。
(モテない)男の子が女の子に惚れる瞬間。
妄想で膨らました「手を繋ぐ」を実現したい。
ああ。



子供の頃に観たり聞いたりしたSFは
未来は絶望に満ちていて、シニカルな物が多かった。

「赤ちゃんよ永遠に」「ローガンズラン」
「サイレントランニング」「THX1138」「猿の惑星」…

管理社会からの脱出、破壊と廃墟、理想が叶わない絶望感、
その感じがキッズであった頃の精神の成長と停滞に
シンクロしていたね。

引きこもることで折り合いをつけるしかない幼さは
情報とテクノロジーで世界に向かおうとする。
が、それも幼くて脆い。
はがゆくも懐かしい。

いつかロボットになりたい私ですが、
もちろんメーテルは現れず、自分で機械化するしか無いから
こうして毎日、とりあえずパソコンの起動音を立てて、今日を生きる。

死ぬまで。

ジャーン。ジョブスに敬意を(笑)。
[PR]
# by boomee | 2009-01-07 11:45 | 感想

倍にする

倍、動くこと。

倍、描くこと。

無駄を半分にすること。

こういうことだ。
[PR]
# by boomee | 2009-01-02 23:27

コミックマーケット視察

春海の国際展示場で開催されていたコミケ。
生まれて初めて、行ってみました。

正直、どんなディープな世界が展開してるのか?と
戦々恐々としてた(笑)

だって商業とは無縁?の、
アマチュアならではの創作が観られる?
コアな部分に突っ込んでモノ作りに励んでいる姿が
垣間見られるなら貴重ですから。

が、それゆえに期待は膨らむけど、
外された時のがっかり感も想像できる。
だからおびえていたのかな。

待ち合わせた生徒さんとやっとの思いで出会い、
スクラムを組んで、いざ会場入り。

ものすごい人出。

オリジナル?のマンガ本が机に積まれて、
売り子の人たちがどっかりと腰を降ろしている。

萌えキャラのポスターが立ち並び、
キラキラした女の子キャラが
パンツ見せてる絵の、大きな袋を抱えて歩く人も。
目のやり場に困る。

ざっくりと歩いてみたけど
大概が

「みーんな綺麗で可愛くて、そこそこ上手くて、似てる、つか…同じ?」

…な、印象でした。

いや、まだ表面ツラを軽く見渡した、だけだと思いたい。
けど、それを知るにはスタンス的に無理。

だって、体力が追いつかないですよ(笑)

コミケ本ソムリエがいればいいのにね。

b0158550_2343022.jpg

頑張ってみたけどこの程度。
[PR]
# by boomee | 2009-01-01 06:58 | やかんこうし日記

謹賀新年 2009

b0158550_4452413.jpg


謹賀新年
あけましておめでとうございます。

人生いきあたりばったりですが
なんとか昨年は生き延びました。
今年もそのノリで行ければ良いかと願いますが、
どうでしょうか。

楽しくやりがいのある仕事ですが
実際、それだけで食えるわけもないし
なにより
絵描きのスタンスを続けていければいいなと
願うばかりです。
[PR]
# by boomee | 2009-01-01 04:45 | 絵描きのあれこれ

指切った

大事な約束したわけじゃないけど。

やっちゃった。
書類作りをしている時のこと。
採点表を手作りして、生徒さんの作品のウラに貼ろうと企んでいた。
トンボに沿って定規にカッターを当てて、すっと引いたら
刃先が歪んで、ずばー。

b0158550_23323730.jpg


まあ、ありがちな怪我。

はいここで
切り傷の応急処置の方法!

傷口を水道水で洗ったら、出血箇所を圧迫止血。
清潔な布とかでぎゅっとね。
心臓より上に上げておく。
たいがいこれで血が止まり、あとは絆創膏貼っておこう。

深い傷で血が止まらなかったら急いで、医者へいきましょう。

最近、物の本でラップが傷口に良い、と聞いた。
要は傷口を乾燥させないでおく。
薬で殺菌はしないでおくんだってさ。
きれいに治るらしいが、時間がかかるので即戦力に向かない。

この商売、指先は早く治ってもらわないと困るから
今回は従来の治療方法でいきましょう。
[PR]
# by boomee | 2008-12-25 23:32 | やかんこうし日記

ぶつからない

商売で学校をやっている手前、その先兵としての教師。
教師という名のサービス業。
一個人に戻れば、絵を描いて生業にしたいと願いつつ
決してそれだけでは生活は成り立たない現状。
当然、アーティストではない。
ああ、さぶいぼがたった。

本来こうあるべき、という姿は、おぼろげに理想的にあったとしても
それを実践している人はどれだけいるだろうか?

時折、ひどく鬱屈した気分になる。

絵で食べている。

というよりも

絵を食い物にしている。

つまりは、陵辱しているような、そんな気分。

いや、食い物に出来るほど、乱獲していない。つまりは
仕事をしていないから、ちょっと格好つけたまで。

イラストはクライアントがあって初めて成り立つ商売。
それを解った上でビジネスとしてそれに取り組もうとしてるのか?
それとも単に摩擦を嫌って、
当たり障りの無い関わり方で済まそうとしているのか?

そんな姿勢は、生徒たちとの関係に似ている。
彼らの顔色をうかがって指導して、どうなるというのだ?

画道というものがあるのなら、その師範の姿勢としてのあり方を
もっとちゃんとしたいところです。
[PR]
# by boomee | 2008-12-18 11:39 | やかんこうし日記

あの海を思い出す。

b0158550_1955445.jpg


前回の展示(ミレイ)に続いて、ワイエス展を
渋谷文化村に観に行きました。

---------------------------------------------------------
アンドリュー・ワイエス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth,1917年7月12日 - )は、20世紀のアメリカの画家。
 ワイエスは、アメリカン・リアリズムの代表的画家であり、アメリカの国民的画家といえる。日本においてもたびたび展覧会で紹介され、人気が高い。1917年、ペンシルヴァニア州チャッズ・フォードに生まれる。心身ともに虚弱であったワイエスは、ほとんど学校教育を受けず、家庭教師から読み書きを習った。絵の師は著名なイラストレーター(挿絵画家)であった父親(N.C.ワイエス)である。ワイエスは自宅のある、生地チャッズ・フォードと、別荘のあるメーン州クッシングの2つの場所以外にはほとんど旅行もせず、彼の作品はほとんどすべて、この2つの場所の風景と、そこに暮らす人々とがテーマになっている。
代表作「クリスティーナの世界」に登場するクリスティーナは、ワイエスの別荘の近くに住んでいたオルソン家の女性である。生来病弱で孤独に育ったワイエスは、この、ポリオで足が不自由な女性が、何もかも自分の力でやってのける生命力に感動し、出会いの時からその死まで30年に亘ってこの女性を描き続けた。
近年、日本でも公開されて話題になった「ヘルガ」のシリーズは、自宅の近くの農場で働いていたドイツ系のヘルガという女性を、人知れず、240余点もの作品を15年に亘って描きつづけたものである。
1963年には大統領自由勲章を、同年に全米芸術賞をそれぞれ受章、受賞している。
---------------------------------------------------------

習作を一杯重ねて、本番用の絵に取りかかっていたことを知り、
自分が絵を描く時に、はしょりがちなことにきづく。
つまり、すぐに完成品を作ろうとする、そのあわてんぼうぶりに
ちょっとまてよ?と思ったり。

91歳。まだ生きていたことに驚きつつ(失礼)
孫娘さんのインタビューに答える作家さんのVTRを観た。
どんなに疲れていても、心の琴線に触れた物を絵に描き留める作業に
取りかかるものだ、と。

ちょっと眠いとか、仕事で疲れた、とかでつい筆を投げ出しがちなのが私です。
巨匠と比べてどうする?とは思うけど、曲がりなりにも絵画を志した自分としては、
…ああ、恥ずかしい。

ヒントをもらえました。

要は、普段暮らしていて、ふと気になることが目に写ります。
それを絵にすることを繰り返すこと。
自分の目線を大事に、カタチに変えること。
生きる煩雑さについないがしろにする、日々の発見を大切にして行けば
やがてそれは「作品」になりえる、ということ。

帰りがけ、女の子の面白い髪型や、信号機の色を照らすバス停の椅子や
街頭の光の具合とかを意識しました。
ああ、なんだ、絵のモチーフはそこかしこにあったんですね。
[PR]
# by boomee | 2008-11-15 02:04 | 感想

芸術とやらを考えてみる

b0158550_157284.jpg

横浜で開かれていた現代アートの展示を観に行った。

自由にあるがままでいられる、表現できることは貴重だ。

それを凡人が、なし得ようとすることは難しい。
経済的にも、社会的にも、孤立無援に陥るんじゃないか?と
妙に怖くなる。

それでも、造形や描写をしている人がいるから
こうして作品が存在する。

そして、その作品を目の当たりにした観客は
心を動かす。

心が動かないものもあるのだけど、
ちゃんと鎮座してるということは
この作品に誰か(キュレーター?)が感動、したのだろう。
理解は難しいが、たぶん、観るべきところは
物体化した作品ではなくて、コンセプトなんでしょうね。
なぜ、これが、こうあるのか?
何を感じろというのか?
饒舌に語るか、放り投げてくるか。

観るものの心構えが必要なものは
やっぱり「理解不能」なんて片付けられちゃうのかも。

作家の立場とすれば
作品を作るという「そうしなきゃいられない」境遇は
どんなものなのだろうか?と想像してみる。

個人的には、そこには恐怖しか感じない。
故に凡人で良かった、とも。

なんか、がっくりうなだれた。
が、美味しいごはんを中華街で食べて、忘れる。
[PR]
# by boomee | 2008-11-03 15:47 | 感想

No,2 沢山描くことです

描くしか無いこと。
2006-03-27 の日記を再録。


今日、買い物をしようと池袋東武にいった。
エスカレーターを昇っていくと、すぐ脇に展覧会をやっているのを発見。
すー、と入ってみる。
どこかでみたことのあるファンタジックな絵画。

画家・井上直久さんの個展であった。

井上直久のイバラードの世界

そうだ、ジブリのアニメで同じ絵があった。
ジブリ美術館の壁にも描いてあったぞ。

この方、アニメーション畑の人では無く、あくまで画家。
きっと宮崎駿が気に入って、起用されたのですね。
「耳をすませば」という映画のシーンに登場したはず。

明解で実直で、広がりのある風景。
ああ、こんなイメージ、大変心地よい。
画面のつぶつぶとしたマチエールが見ていてとても気持ち良い。

会場の一部に絵に登場する電車のミニチュアNゲージが
いったりきたりして動いていて面白かった。
これ、絵の世界観そのままをジオラマにしたら楽しいだろうなあ、と思いました。
嬉しくてつい、ニヤニヤしながら鑑賞。

で、どうやら会場に、作家さんご本人がいらっしゃったらしい。
ファンとおぼしき親子連れとソファで話してらした。
関西訛りの温和な声。あの人が、井上さんか。
白いヒゲをたくわえて、静かに座っていらっしゃった。
目をハートマークにした親と、その子供。
可愛い女の子が口を開く。

「どうしたら先生みたいに上手くかけますか?」

おお、いいこと聞くねえ。

俺も知りたいデスヨ、それ!
耳をそばだててみる(笑)

すると

「たくさん描く事ですね」

ああ。

やぱりそうですか。
描いて続けるしか上手になれない。
当たり前ですんね。

今更ながら、再確認。

で、俺としては

「どうしたら絵で食えるようになりますか?」

と聞きたかったのだけど、愚問だね、そりゃ。

描けよ、俺。絵を。
[PR]
# by boomee | 2008-10-15 13:09 | 絵描きのあれこれ