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午前3時の泥棒猫

カテゴリ:やかんこうし日記( 22 )

赤いマフラー なびかせて

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見送るには伝え足りない。

「ああすればよかった、こうすれば…」
といった反省もある。

けれど、時間は限られていて
こちらの力量や相手の力量もあるし
正直、手探りしながら辿り着こうとしていた。

「さあ、こっちだぜ!」

と、
空とこの路が出会う場所を
凛々しく指差せたらいいのだけど。
いや、
役割としては、それをしなければならないね。

だからフンドシをぎゅっとしめて、
(タマキンがこぼれがちだけど)
誰がなんと言おうとも
びっ
と、地平線の彼方を指差し歩くのだ。

「伝えられることは全部伝えた」

あえて言う。

バニシングポイント、消失点に辿り着いたとしても
またその先に新しい点が見えて来る。

だから続けることだ。

歩き続けることだ。


そうだ、描き続けることだよ!

ただ、それだけを伝えていく。



嗚呼、今、俺、
真っ赤なマフラーがたなびいてるな。

誰がために。


フンドシからタマキンこぼしてるけど。

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by boomee | 2009-03-31 03:28 | やかんこうし日記

授業が終わった。

奇跡の一年が終わるよ。

去年の春から今まで、なんとかやり過ごせた事。
これはひとえに、そこに集った人たちのおかげだな。
生徒も講師も共に学び、共に成長したよ。
自分自身、この一年があったおかげで
何かに気づき、目指すべき光が見えた気がする。

正直、一昨年までは、ドン詰まっていた。
絵を描く事、仕事をする事、生活をするという事が
まるで深い霧の中で迷ったように、酷く不安だった。

がむしゃらに仕事にかじり付いてみたものの、
結局、最後は役割を辞めることになった。
とはいえ暮らしのために、日銭を稼ぐことに明け暮れたり。

「なんで絵を描くの?」

「なんのためにここにいるの?」

「生きることと、生き延びることは違うんじゃないの?」

そう、まるで少年のような逡巡を、
いい歳こいたおっさんが苦しんでいたのだ。

おそらくかなり、疲弊していたのだろうな。

それでも手を動かした。
「描く」ことを念頭に。

でもそれは、
やみくもに時間を費やして、ただ描いたという行為に
むりやり自分を安心させていた面もある。

時間の無駄だった…?

今となっては、それにも意味があったのかもしれない。

ためらう時間が過ぎて、
こうして新しい仕事に就き、同じ目標を共有する仲間ができた。
この出会いは、ある種の奇跡だ。
連帯感を実感しながら暮らすことに、
時折、無償に嬉しくなったものだ。

さらに、仲間を通して自分のやるべき事、いや、
やりたい事に気が付けた。
これは役得だね。
安っい給料なんだからいいじゃんよ(笑)!


で、結局、中心にあるものは

「絵を描く」

ということです。

あらまあ
ためらい続けていた時と変わらないことに気が付きました。
でも、その質は、以前と全く違うものなんですね。

その答えに導いてくれた学校と、生徒さんと、同僚の講師のみなさん。
そして友人、家族に感謝したい。

奇跡的な一年は終わったけれど、これは始まり。
これからが本番だ。

やり続けることに自信は無いけど、
やり続けたいという確信を持った。
これだけでもめっけもんだ。

受講生に告ぐ。
今後、俺を「先生」呼ばわりするような失礼なヤツは
全力で叩きつぶすことに決定したので、俺に近寄るな!
スタートラインに立った時点で、センセもセイトも無い。
いわば、敵だ。ライバルだ。

わっはっはっは!!

思えば いと疾し この年月
今こそ 別れめ いざさらば!
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by boomee | 2009-03-13 13:50 | やかんこうし日記

すいません

「すいません、いつもなんです。うちのセンセは」

デザイン科の生徒さんと交流会、酒の席でのこと。
サービス精神からセクハラ発言を連発する私。
普段だったらいつものことではあるけど、ここは
初見のひとばかり。
あきれかえる、デザイン科の方々。

それに対して、うちのセンセのご無礼をお許しあれとばかりに
生徒が謝ってくれた。

もう、どうしようもねえな〜、と
冷めた感じが…あったかい。
突き放すのではなく、フォローしてくれたんですね。

ごめんね。といいつつ、ちょっと涙が。

そんな嬉しい夜でした。
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by boomee | 2009-02-14 04:16 | やかんこうし日記

静かな絵

ベテランの話を聞いて
なんだかつまんない気分になっちゃいました。

今、絵描きを目指す人たちの立場に立てば
その世代は、既存のマンガやアニメの影響を受けています。

それを創作に活かすことは悪い事ではないと思うのだけど
その先生は全否定。
つまりは、

創作のバリエーションの無さ。

オリジナリティの欠如。

…これらを憂いていると見受けました。

いわんとすることは解りました。


招いた先生の講義が終わり、
質問の時間になって、生徒さんたちは口ごもりました。
痛いところを突かれてショックだったのか?とも思ったので、
あえて聞きました。

「マンガ、アニメからの影響を受けた現在から
どうやって次のステップに移ったら良いか?」

おおむね、
「先人の作り上げたイラストレーション、絵画、彫刻、芸術に触れろ」
といった内容のお答えを頂きました。

うん。
まさにそうでしょうね。
勉強が足りない、と言われれば否定はできません。

…けれど、何かが腑に落ちません。

時代は変わり、創作の方法も変わっていきます。
人が求めるものが変わっていきます。

はたして、じゃあ、今。
なにが欲されているのか?

ビジネスで考えたら、使いやすさ、見た目の心地よさなど
条件に当てはまるものは思い当たります。
それは必要以上に熱の籠っていない作品かも?と
思っています。

アートではない。
ましてや、落書きでもない。
クライアントが求めて、受け手が求めるもの。
それは、饒舌なものより、寡黙で余地のあるもの?
なのでしょうか。

その先生の作品は、研ぎすまされてシンプルであり
しずかな表情をした人物や、物音の聞こえない風景を
描かれています。

今、観たい絵。使いたい絵。そばにあって欲しい絵。
それはなんなのでしょう?

大きな課題を提供して頂けたようです。


これは自分の思った事。

絵描きにどんなに技術や情熱があったとしても、
機会や時期が合っていなければ、活躍はできません。
なにより
せっかくの機会に応えるだけの力が備わっていないのは
致命的で、可能性が霧散していきます。
ビジネスで絵を描くなら、何かの法則に則らねばなりません。

それを実践してきた人なのだな、先生は。



才能のある人が、
一度、良いタイミングに出くわせば
その後は、順風満帆?かもしれません。
いえいえ、
計り知れない苦労をされたのかもしれません。
ただ、理解が難しい、だけだったりして。

人を導く姿勢は、その教師の質によって
全く違うと思います。

かのベテランである先生は、自分のやり方に自信を持ち
その方法を信じていらっしゃる。
とても素晴しい境地に立てたんだ、と思います。

やっぱりそれは、羨ましいなあ!!(笑)
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by boomee | 2009-01-25 01:35 | やかんこうし日記

コミックマーケット視察

春海の国際展示場で開催されていたコミケ。
生まれて初めて、行ってみました。

正直、どんなディープな世界が展開してるのか?と
戦々恐々としてた(笑)

だって商業とは無縁?の、
アマチュアならではの創作が観られる?
コアな部分に突っ込んでモノ作りに励んでいる姿が
垣間見られるなら貴重ですから。

が、それゆえに期待は膨らむけど、
外された時のがっかり感も想像できる。
だからおびえていたのかな。

待ち合わせた生徒さんとやっとの思いで出会い、
スクラムを組んで、いざ会場入り。

ものすごい人出。

オリジナル?のマンガ本が机に積まれて、
売り子の人たちがどっかりと腰を降ろしている。

萌えキャラのポスターが立ち並び、
キラキラした女の子キャラが
パンツ見せてる絵の、大きな袋を抱えて歩く人も。
目のやり場に困る。

ざっくりと歩いてみたけど
大概が

「みーんな綺麗で可愛くて、そこそこ上手くて、似てる、つか…同じ?」

…な、印象でした。

いや、まだ表面ツラを軽く見渡した、だけだと思いたい。
けど、それを知るにはスタンス的に無理。

だって、体力が追いつかないですよ(笑)

コミケ本ソムリエがいればいいのにね。

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頑張ってみたけどこの程度。
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by boomee | 2009-01-01 06:58 | やかんこうし日記

指切った

大事な約束したわけじゃないけど。

やっちゃった。
書類作りをしている時のこと。
採点表を手作りして、生徒さんの作品のウラに貼ろうと企んでいた。
トンボに沿って定規にカッターを当てて、すっと引いたら
刃先が歪んで、ずばー。

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まあ、ありがちな怪我。

はいここで
切り傷の応急処置の方法!

傷口を水道水で洗ったら、出血箇所を圧迫止血。
清潔な布とかでぎゅっとね。
心臓より上に上げておく。
たいがいこれで血が止まり、あとは絆創膏貼っておこう。

深い傷で血が止まらなかったら急いで、医者へいきましょう。

最近、物の本でラップが傷口に良い、と聞いた。
要は傷口を乾燥させないでおく。
薬で殺菌はしないでおくんだってさ。
きれいに治るらしいが、時間がかかるので即戦力に向かない。

この商売、指先は早く治ってもらわないと困るから
今回は従来の治療方法でいきましょう。
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by boomee | 2008-12-25 23:32 | やかんこうし日記

ぶつからない

商売で学校をやっている手前、その先兵としての教師。
教師という名のサービス業。
一個人に戻れば、絵を描いて生業にしたいと願いつつ
決してそれだけでは生活は成り立たない現状。
当然、アーティストではない。
ああ、さぶいぼがたった。

本来こうあるべき、という姿は、おぼろげに理想的にあったとしても
それを実践している人はどれだけいるだろうか?

時折、ひどく鬱屈した気分になる。

絵で食べている。

というよりも

絵を食い物にしている。

つまりは、陵辱しているような、そんな気分。

いや、食い物に出来るほど、乱獲していない。つまりは
仕事をしていないから、ちょっと格好つけたまで。

イラストはクライアントがあって初めて成り立つ商売。
それを解った上でビジネスとしてそれに取り組もうとしてるのか?
それとも単に摩擦を嫌って、
当たり障りの無い関わり方で済まそうとしているのか?

そんな姿勢は、生徒たちとの関係に似ている。
彼らの顔色をうかがって指導して、どうなるというのだ?

画道というものがあるのなら、その師範の姿勢としてのあり方を
もっとちゃんとしたいところです。
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by boomee | 2008-12-18 11:39 | やかんこうし日記

その5 デッサン

人体デッサンの授業。

まずはクロッキー。
生徒同士で交代で描く。
立った姿、座った姿。
動きのあるかたちを素早く、写し取る。

やがて、体の作りそのものを理解したくなる。
やっぱ裸、を描かないとね。
構造を理解しつつ、手を動かす。うん、とっても大事。

裸婦のプロモデルさんを雇って、ポーズをとってもらった。
女性は肉付きが丸く、とても奇麗だ。

最近のモデルさんはアタマが小さくて
全体のバランスがとても格好がいい。
食生活の改善がなされたのか、それとも。
なんにしても、描きがいがあるモチーフです。

自分が学生だった頃のこと。

裸婦デッサンの授業を終えた後日、それを教授が評価することになった。
で、ひとこと。

「どうも今回は、みんなデッサンが狂ってるなあ」

バランスがおかしい、という。

しかし、いくら学生だからといっても
普段それなりに描いて練習してる猛者たち。
ましてや、具象の教室だから、デッサンは必須で学んできてる。

つまりは、モデルさんの身体の作りが、ちょっと
普通のバランスと違っていた、ということだね。

成績が落ちるのは困るので、主張すると
もちろん教授は理解して、苦笑した。

あの頃にくらべたら、モデルの質も上がったんだね。

いやー!良かった!奇麗だった。

描きたい!描きたいよ、ボクが!!!!
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by boomee | 2008-09-25 17:35 | やかんこうし日記

その4 スケッチ

初夏、五月の連休。

上野動物園で動物のスケッチをする。
クラスの親睦を兼ねての校外授業。
その引率、ということで、出かけた。

幸い、とてもいい天気でした。
スケッチブックに鉛筆以外の持ち物に、
水筒と日焼け止めクリームを挙げておいた。
なんせ女子率高いからね。

朝、入り口に集合。団体料金があてはまるので
入場料をその場で徴収。これは失敗でしたね。
総勢、三十数名。お釣りが無いように、つったって
そんな細かいお金もってないことだってある。
これって事前にあつめておくべきだったね。

で、なんやかやで多少手間取ったけど、さあ、行くぞ。
入場〜。

正門の脇、すぐにパンダ舎があるのだけど、
一週間前ぐらいに、ちょうど死んじゃっててね。シャッター降りてた。
残念。
キリンにカバに、ゾウにペンギン。
いろんな動物たちがモチーフです。
みんな上手く描けただろうか。

どっちか言うと、クラスメート同士での親睦がメインだね。
帰りの御徒町での打ち上げが楽しくて、楽しくて。
それぞれの職業、立場、志しを分かち合う。
まあ、大概はバカな話で終止してるんだけどさ。

ほんとに勉強になったのでしょうか?

ま、いいよね?(笑)
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by boomee | 2008-09-24 02:52 | やかんこうし日記

その3 どうにもこうにも。

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図々しく、今日も講師です。
「先生!」

なんて呼ばれる事にためらいなく返事してる。

何も知らない歳下の子たちに、さもエキスパートのふりをして
とにかく、描けい!とのたまう仕事。
果たして、どんだけ彼ら彼女らのためになっているのか。

授業内容は、あってないようなもの。
生徒が取り組んでる絵を後ろからああでもない、こうでもない言うだけ。
こんなんで時給もらっていいのか。
いいわけがないね。
というわけで、こっちも勉強しないと。
いままではままならなかった水彩とか、使った事無いカラーインクとか。
さらに、うんちくやら、絵を描いていく指針みたいなものとかを
喋りベタなのを誤摩化し誤摩化し、毎回冷や汗かいて、進める。

プレッシャーはあるけど、気にしない。

楽しんでやっているよ。

いいんだろうかしら。

いい。

ネットでみたんだ。
「学ぶならどんな専門学校がいい?」
そんな質問。
結論的には、先生の出来次第だと。
僕も心底、そう思う。

個人的には、勉強なんて、そいつの気持ち次第でどうにもなる。
学ぶのは別に学校でなくてもいい。

学校で得られるものは、ほんの少しの知識。
けれど、その場所に集う仲間、ひとと出会えるのが一番の成果かもしれない。
それは得難いものだから、価値はある。
テクニックやモチベーションは、学んで手に入るものじゃないよね。
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by boomee | 2008-09-22 17:52 | やかんこうし日記